おせち料理の筑前煮の意味や由来、作ったらどれくらい日持ちする?

みなさんが普段食べている筑前煮ですが、おせち料理にも深く関係しているお料理なのをご存じですか?

おせち料理には、一つ一つに意味や由来があります。

筑前煮にも同じように意味や由来がありますので、この記事でご紹介したいと思います。

また、筑前煮の美味しい作り方、作ってどれくらい日持ちするのかを含めて詳しくお伝えしたいと思います。

おせち料理の筑前煮の意味、由来

筑前煮は、九州北部地方の代表的な郷土料理です。

それぞれの名前の中に「ん」がつく食材が使われており、「運」がつく縁起の良いものと考えられています。

家庭によって使用する食材が異なりますが、「だいこん」「れんこん」「にんじん」といったように「ん」がつく食材が多く使われています。

筑前煮には、鶏肉が必ず入り、煮る前に油で炒めて作るのが特徴です。

福岡県の郷土料理ですが、地元の人は「がめ煮」と呼びます。

博多弁の「がめくり込む(寄せ集めるの意)」が由来と言われています。

文禄の役の時に、朝鮮出兵した兵士が「どぶがめ」と呼ばれていたすっぽんとあり合わせの食材を煮込んで食べたのが始まりで、博多湾に多くいたカメを食材として用いていた亀煮から転じて「がめ煮」と名付けられたと言われています。

筑前煮に入っている縁起物の食材

筑前煮の中には、運がつく縁起物の食材が多く使われています。

食材一つ一つの意味をご紹介します。

れんこん:穴が開いているれんこんは、先が見通せるようにとの意味。

ごぼう:黒の瑞鳥(ずいちょう)に似ているため豊作の願い。

椎茸:亀に見立てて「長寿」

にんじん:梅型にくり抜いておめでたい「梅」を表す。
梅は寒い冬を越えて春にどんな植物よりも先に花を咲かせる縁起物で生活の豊かさを願う象徴。

こんにゃく:手綱こんにゃくにすることで心を引き締める、戦に備える。
縁を結ぶ→良縁、夫婦円満の意味。

くわい:茎の先に芽が出ていることから「芽が出る」すなわち「めでたい」と音が重なっている。

またその芽が大きいことから出世祈願の縁起物として扱われる。

里芋:ひとつの種芋にたくさんの小芋が付くことから子宝、子孫繁栄の願い。

筑前煮の作り方

<材料> 4人分

・鶏モモ肉  150g
・こんにゃく  100g
・れんこん  80g
・ごぼう  1/2本
・干し椎茸  4枚
・にんじん  1/4本
・里芋  160g
・絹さや  6枚
・ごま油  大さじ1
・だし汁  300cc
・さけ  大さじ2
・みりん  大さじ3
・さとう  大さじ1
・しょうゆ  60cc

(下ごしらえ)

・鶏モモ肉は、3cmに切る。
・れんこんは、1cm幅に切り、花の形に飾り切りをする。
・ごぼうは、一口大の乱切りにして水にさらす。
・里芋は、皮をむき一口大に切って下茹でする。
・干し椎茸は、水で戻して軸を取り除き半分に切る。
・人参は、1cm幅の輪切りにして花の形に飾り切り。
・絹さやはヘタを取り除き塩ゆでしておく。

(作り方)

①こんにゃくは1cm幅に切り真ん中に切り込みを入れて端から一回くぐらせる。

沸騰したお湯に入れて2分下茹でしザルで水気を切る。

②鍋にごま油を引いて中火に熱し、鶏もも肉を入れて炒め、肉の色が白っぽく変わったら、れんこん・ごぼう・干し椎茸・にんじんを入れて炒める。

③さらにこんにゃくを加え、全体的に油がなじんだら里芋を炒める。

④醤油以外の調味料を加え落とし蓋をして弱火で10分煮る。

⑤野菜に火が通ったら落とし蓋を外してアクを取り、醤油を加えて強火にし、時々かき混ぜながら煮詰める。

⑥煮汁がほとんどなくなり照りが出てきたら絹さやを加え全体を優しくかき混ぜる。

筑前煮はどれくらい日持ちする?

筑前煮は、冷蔵庫に保存して3日~1週間日持ちします。

ただし、必ずその日数日持ちするとは限りません。

作る時から日持ちをする作り方をすること、日持ちする保存の仕方が大事です。

その方法をご紹介します。

<日持ちする作り方>

・煮込む際に、水を減らして酒を多く使う。
・醤油・砂糖を多めに使って濃い味につけにする。
・腐りやすい食材(じゃが芋などでんぷんを多く含む食材)を極力使わない。

砂糖は、水分としっかり結びつくので防腐効果があります。

<日持ちする保存方法>

・清潔な容器を使う。
・出来上がったら急いで冷ます。
・粗熱が取れたらタッパーに移して密閉して保存する。
・保存時に煮汁を一緒に入れる。
・毎日火を入れる。
・しっかり加熱して食べる分だけ取り分ける。

毎日火を入れることが重要です。

毎日火を入れるので、保存時に煮汁も多く保存すると良いでしょう。

加熱した筑前煮をお皿に盛るときは、食べるお箸と別にしてくださいね。

清潔な箸を使うことで、菌の繁殖を抑えます。

おせち料理の筑前煮の意味とは?【まとめ】

おせち料理に入っている筑前煮には、色々な意味や由来がありましたね。

筑前煮は、普段から食べられるお料理ですが、おせち料理に入れる時は、れんこんや人参を花の形にしてめでたさを表します。

運がつく縁起物の食材を多く使われているお料理なのでとてもおめでたいです。

たくさんの食材を使うお料理なので、その分、多く出来上がります。

日持ちをする作り方、保存をすれば冷蔵保存で1週間は日持ちします。

おせち料理には欠かせない筑前煮を作って、ご家族みんなで美味しく召し上がってください。

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