おせちには欠かせない伊達巻。
必ずといっていいほど、おせちの中に伊達巻が入っていますよね。
甘くてふわふわの伊達巻は、子供たちに人気です。
ご家庭の味に合わせて伊達巻を手作りする方も多いのではないでしょうか。
伊達巻を作ったことがある方に聞いてみると、失敗してしまったという方もチラホラ。
伊達巻がきれいに巻けず、割れる。
表面だけ焦げて、中までしっかり火が入っていなかったなど。
せっかく作るなら、美味しくきれいに出来上がると嬉しいですよね。
この記事では、伊達巻を手作りする際に、伊達巻が割れる原因と対策をご紹介したいと思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
伊達巻が割れるのはなぜ
伊達巻を作る上での失敗は、大きく分けて二つあります。
①加熱ムラがある。
②伊達巻が割れる、ゆるみなどの成形ミス。
まずは、加熱ムラの原因と対策をご紹介します。
加熱ムラの原因と対策
伊達巻は、生地に厚みがあるため、火加減が強い状態で中まで火を通そうとすると、先に表面だけが焦げてしまい、中まで火が入っていないことが加熱ムラの原因です。
そのため、加熱ムラをなくす対策としては、生地を焼き上げるときは、ごく弱火で、じっくりと時間をかけて加熱する必要があります。
途中でフタを何度も開けるとフライパン内部の熱や蒸気が逃げて中まで火が通りづらくなったり、水分が失われてパサパサになるので、一定の時間フタを開けないようにすることが大切です。
表面(フライパンに接している部分)はまんべんなくきつね色に、その他はふんわりと鮮やかな黄色に焼きあがることで巻いた時に美しい渦巻きが出来上がります。
成形ミスの原因と対策
成形時のミスで一番多いのが、伊達巻が割れることです。
焼きあがった生地は、冷めると固さが増してきます。
これは、生地に含まれる水分や空気が抜けるなどの要因があります。
固めの生地を巻こうとするとひび割れたり、弾性によってゆるんでしまう恐れがあります。
成形時に生地が割れることを防ぐ対策としては、生地が温かいうちに成形を行う必要があるということです。
巻きはじめの芯になる部分に浅い切れ目をいれると巻きやすくなります。
また、巻きすに巻かれた状態でしばらく冷ますことによって形状が保たれ、美しい形に仕上がることが出来ます。
伊達巻を作る時に重要な調味料
伊達巻を作る時に、重要な調味料は「砂糖」です。
卵に熱を加えると、タンパク質同士が絡み合い繋がって固まる「熱凝固」という現象が起こります。
これによって、液状だった卵液が固まり、卵焼きや茶わん蒸しなどの料理が出来ます。
伊達巻を作るのにも凝固の作用が不可欠ですが、凝固が進みすぎると生地が固くなり、水分が押し出されてパサパサしてしまいます。
これでは、伊達巻を巻く際に、割れて失敗してしまいます。
砂糖には、この凝固を邪魔する働きがあります。
卵液に砂糖を加えると、凝固がほどよく抑えられるため、ふんわりと柔らかい食感を保ちながら、全体にしっかり火を通すことができます。
一方、砂糖を入れすぎると生地がなかなか固まらず、ひっくり返したり巻いたりするのが難しくなるので、注意が必要です。
伊達巻が割れる原因と対策【まとめ】
この記事では、伊達巻の割れる原因と対策をお伝えしました。
おせちには欠かせない伊達巻ですが、作る時には、少しコツが必要です。
加熱ムラにならないように、ごく弱火でじっくりと生地を焼き上げることが重要です。
成形をする際は、生地が冷めると固くなるので、生地が温かいうちに形成すると、割れるのを防げます。
伊達巻の生地には、砂糖を加えることで、ふんわりと柔らかい食感を保つことができます。
おせちには、お砂糖を多く使うお料理が多いのは、保存性を高めるためです。
伊達巻も同じように、ふんわり柔らかい食感を保つことと、保存性を高めるためにお砂糖が使われています。
おせちをつくる時には、ぜひ伊達巻を作ってみてはいかがでしょうか。