おせち料理おすすめ保存方法は?冷蔵庫に入りきらない時の対処法
おせち料理は、年末に調理してお正月に台所に立たなくて済むように考えられた、保存がしやすく工夫されている日本の伝統料理です。
もともと、おせち料理の保存方法は、常温で保存することを想定して作られているものが多く、日持ちするために砂糖や酢を上手に活用した濃い味付けになっているので、保存がきくお料理がほとんどです。
しかし、減塩や健康志向の高まりで、現在は醤油や砂糖を控えめに作られているものが増えています。
正しい保存方法で美味しくおせち料理を食べきりたいですね。
この記事では、おせち料理のおすすめの保存方法、冷蔵庫に入りきらない場合のおすすめの保存方法をご紹介したいと思います。
おせち料理を日持ちさせる調味料
おせち料理は、そもそもなぜ日持ちするのでしょうか。
砂糖や酢を使うと、保存期間が長くなるのはどうしてでしょうか?
食べ物が腐る原因は、細菌などの微生物が増殖するからです。
微生物が増殖するには水分が必要なので、食材の水分を少なくすれば、微生物は繁殖せずに料理が傷みにくくなります。
また、微生物が増殖できない環境を作り、繁殖を防ぐという方法もあります。
その方法が砂糖・塩・酢を使うことです。
砂糖には、食品中の水分を吸収する働きがあります。
砂糖を使うと日持ちするようになるのは、微生物が繁殖に必要な水分を砂糖が吸収するからです。
また、砂糖には酸化を防止する効果もあるので、風味が落ちるのを防ぐことが出来ます。
おせち料理には、濃く甘い味付けのものが多いのは、こういった理由があるのですね。
一方、塩には食材に含まれる水分を排出する働きがあり、保存性が高まります。
酢自体に防腐効果があり、微生物の繁殖を抑えることができます。
おすすめの保存方法
<常温>
室温が10℃以下の部屋であれば、常温で保存しても問題ありません。
しかし冬でも暖房などで部屋を暖めることが多いためこの条件はなかなか厳しいかと思います。
冷蔵庫に入りきらない時には、発泡スチロールやクーラーボックスに保冷剤を入れて、涼しい部屋においておくのがおすすめです。
<冷蔵保存>
冷蔵庫で保存をする場合は、お重のまま冷蔵庫には入れず、料理ごとに分けて保存するのがおすすめです。
ラップで密閉するか、密閉容器に入れて、おせち料理を保存します。
この時に使用する容器は清潔なものを使用するようにしてください。
筑前煮を保存する場合は、煮汁も一緒に保存し、毎日火を入れることで、日持ちする日数が延びます。
一番大切なのは、菌を繁殖させないようにすることなので、お料理は、食べきれる量を食卓に出すこと、じかに箸をつけないことがとても大切です。
取り箸を活用するようにし、菌の繁殖を避けましょう。
<冷凍>
ほとんどのお料理は、冷凍保存が可能です。
なので、冷蔵庫に入りきらない場合は、冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存をする場合は、少量ずつ小分けにすると使いやすくなります。
しかし、冷凍に向かないおせち料理もあるので注意が必要です。
数の子は、食感が悪くなり、解凍したときに、卵がばらばらになってしまいます。
根菜類は、小さく縮んでスカスカになってしまいます。
こんにゃくは、ゴムのようになってしまい、食感が失われてしまいます。
冷凍したおせち料理を解凍して食べる時は、前日に冷蔵庫に移しておくのがおすすめです。
常温解凍やレンジで解凍すると味が落ちてしまうので注意が必要です。
おせち料理の保存方法【まとめ】
おせち料理のおすすめの保存方法をご紹介しました。
基本的には、少量を作り食べきれる量にするのがおすすめですが、菌が繁殖するのを防ぐために、少し多めに砂糖を使って濃い味付けのお料理にすると防腐効果があります。
食べきれなかった場合は、冷蔵保存がおすすめです。
冷蔵庫に入りきらない場合は、冷凍保存も可能です。
冷凍保存をする場合には、冷凍に不向きの食材もありますので、注意が必要です。
冷凍保存したものは、前日に冷蔵庫で解凍すると味が落ちずおすすめです。
年末年始は、何かと冷蔵庫がいっぱいになって、大変だと思いますが、冷蔵庫に入りきらない場合は、冷凍庫で保存するなど、状況に合わせて最後までおせち料理を美味しく食べられる保存方法をお試しください。