辛子明太子が大好きだという人は多いと思います。しかし大好物であっても妊娠中はお医者さんからストップがかかるという食品は少なくありません。
お刺身やお寿司、卵かけご飯が大好物ならなおのこと、生ものがすべてNGになると辛いですし、もちろん辛子明太子も生ものなので例外ではありません。
辛子明太子のような生ものが妊婦さんに良くないという理由は、感染症の恐れがあるからです。
妊娠中はホルモンバランスの関係で免疫力が低下することがあり、普段では感染しないレベルの菌がリスクになる場合があります。
なかでも、生の食品に付着しやすいリステリア菌のリスクが高いようですが、加熱することでリスクは回避できます。
この記事では、妊娠中に辛子明太子を食べていいのか、どんなリスクがあるのか、またその回避方法についても紹介していきます。
悩める妊婦さんのお役立ちになれば幸いです。
Contents
妊婦が辛子明太子NGな理由
※菌による感染症リスク
妊婦さんが生ものを食べると、感染症のリスクが高くなります。
なかでもリステリア菌による食中毒に気を付ける必要があります。
リステリア菌は、土壌や河川、動物の腸内など広く存在している菌で、通常の免疫力なら感染して重症化することは殆どありません
但し、妊娠中で免疫力が弱くなっている時にはリスクが高まるため、これを避ける必要があります。
リステリア菌の特徴として、温度の低い場所や塩分濃度の高い中でも生きていることが挙げられます。つまり、塩分濃度の高い辛子明太子を冷蔵庫で保存していてもリスクは下がりません。
リステリア菌に感染すると、腹痛や下痢などが起こりますが、身体から水分が失われることで脱水症状や栄養不足を引き起こす恐れがあります。
※塩分過多になるリスク
また、辛子明太子に含まれる塩分も問題です。
辛子明太子100g(大きめのもの2本程度)あたりの塩分(食塩相当量)は約5.3~5.8gといわれています。
厚生労働省が推奨する、成人女性の1日の塩分摂取量は6.5gとされているので、辛子明太子の塩分が高いことは一目瞭然です。
特に妊娠中は、塩分過多によるむくみや妊娠高血圧症候群のリスクが高まり、赤ちゃんにも悪影響があります。
辛子明太子を1日に100g食べる人はさすがにいないと思いますが、塩分過多になるリスクも考える必要があります。
適量としては、1日に10g程度に抑えておいた方が良いでしょう。
明太子を加熱すれば大丈夫?
※少しなら加熱して食べてもOK
上で挙げたリステリア菌は熱に弱いので、加熱することでリスクを回避できます。
辛子明太子を食べる時は加熱することと、塩分の摂取量に気を付けることで妊娠中でも食べられます。
例えば、明太子を少量カットして加熱し、おにぎりの具にすることで安心して食べられます。
※妊婦さんにおすすめの明太子レシピ
辛子明太子は大好きだけど、ちょっとしか食べられないのが辛いという方もいるかも知れません。
10gだとすると小さな1切れくらいなので、確かに物足りないですよね。
例えば、パスタのクリームソースに溶かすようにして加えてみてはいかがでしょうか。
クリーミーさと明太子のピリッとした辛さが良いアクセントになりますよ。
または、食パンにバターを塗って、辛子明太子を少し塗ってトーストするのもおすすめです。
加熱することと量を控えめにすることで、妊婦さんでも辛子明太子を美味しく楽しめます♪
辛子明太子を妊婦は食べられる?【まとめ】
妊娠中には生ものを食べないようにとお医者さんから言われた方も多いと思います。
辛子明太子も生ものに当たりますので、例外ではありません。
辛子明太子などの生ものには、リステリア菌による感染、食中毒のリスクがあります。
免疫力の落ちている妊娠中にはリスクが高まりますが、リステリア菌は熱に弱いので加熱調理が有効です。
また、辛子明太子は塩分量が多いため、塩分の摂り過ぎによる病気のリスクも高まります。
とはいえ、絶対に食べてはいけないということではありません。
辛子明太子を食べる時には1日10g程度に抑えることと、加熱することを守りましょう。
10gじゃ少ない、と思われるかも知れませんが、明太子トーストにしたりクリームパスタに少し加えてアクセントにしたりすることで十分楽しめますよ。
辛子明太子が大好きな妊婦さんでも、好きなものを我慢し過ぎず美味しく楽しめるヒントになれば嬉しいです。