味噌汁の具ですぐに思い浮かぶものの1つがネギではないでしょうか。
ネギの入った味噌汁は私も大好きで、いろいろな具材との相性や切り方の違いを楽しんでいます。
ネギには大きく分けて白ネギと青ネギがあり、それぞれに合った切り方と加熱方法があります。
味噌汁に入れるタイミングは、ネギの種類と切り方によって違ってきます。
白ネギは火を通すことで甘みが出ますが、煮過ぎると食感が悪くなります。
青ネギは細い小口切りにして仕上げに添えると彩りと香りを楽しめます。
ネギの種類によって適した切り方があり、切り方で加熱のしかたも変わってきます。
本文では、味噌汁に入れるネギをより美味しく楽しむ方法を紹介していきたいと思います。
味噌汁に入れるネギの種類と切り方
白ネギの場合
ネギはおおよそ2種類に分けられますが、その一つが白ネギ(いわゆる長ネギ)です。
根深ネギともいわれ、土を深くかけて育てることによって白い部分が多いネギですが、この白い部分が加熱調理に向いています。
白い部分は加熱することによって甘みが出て、とろっと柔らかい食感が生まれます。
そのため、少し大きめの斜め切りや大きめの輪切りにするとネギの甘みを楽しむことが出来ます。
細めの小口切りや、斜め薄切りにするとネギの辛みとシャキシャキした食感が生きてきます。
ネギは繊維に沿って縦に切ると甘みが感じられますが、繊維を断つように垂直に(小口切りなど)切ると、ネギ独特の香りと辛みが引き立ちます。
白い根元部分の外側を繊維に沿って千切りにすると「白髪ネギ」になります。
白髪ネギは水にさらした後にしっかりと水気を切り、味噌汁の鍋には入れずにお椀によそった後に加えます。中央にこんもりと高さを出して乗せることで上品な仕上がりになります。
青ネギの場合
九条ネギや葉ネギといわれるのが青ネギの仲間ですが、こちらは小口切りにするのが一般的です。
加熱した時の甘みや食感というよりは、極力加熱せずに緑の色味と爽やかな香りを楽しむネギなので、香りを生かすように繊維を切って細かい小口切りにするのが向いています。
こちらも白髪ネギと同様に、お椀によそってからトッピングすると彩りと香りをより楽しむことが出来ます。
味噌汁にネギを入れるタイミング
ネギの辛み成分
ネギの辛み成分は、硫化アリルという物質に由来します。
硫化アリルはビタミンB1の吸収を助けるといわれており、ビタミンB群が豊富な豚肉との相性が良いので、豚汁にネギを入れるのは栄養的にも正しいのです。
ネギの辛みが苦手という方もいるかと思いますが、硫化アリルによる辛みは加熱することによって消すことが出来ます。
逆に、ネギの香りや辛みを楽しみたい方は、ほんの少しだけ火を通して香りを残し、繊維質が歯ごたえとなって残るくらいが良いです。
大きいカットは早めに
味噌汁にネギを入れるタイミングですが、比較的大きめに切った場合は他の具材と一緒に火を通します。
大きめにカットした白ネギも、煮すぎには要注意です。必要以上に加熱してしまうと形が崩れ、食感も悪くなってしまいます。
ネギの内側がとろっと柔らかくなり、外側に繊維が残る程度に加熱するのがベストです。
細いカットは仕上げに
細い小口切りや、斜め薄切りにしたネギは仕上げに入れます。具材に火が通ったところでいったん火を止めて味噌を溶き、ネギを加えて再度火を入れ、沸騰する直前で止めます。
完全に火を通してしまうとネギの香りも食感も失われてしまうので、加熱し過ぎは良くありません。
余熱でも火が通ってしまうので、ネギの香りやシャキシャキ感が好きな方は後乗せするくらいでちょうど良いです。
味噌汁に入れるネギの切り方は?【まとめ】
ネギの種類や切り方によって、味噌汁に入れるタイミングが違い、それによってもたらす味わいも変わってきます。
白ネギは加熱すると甘みが出るので、少し厚みのある斜め切りにしてしっかり火を通しても美味しいですが、細めに切ると香りと辛みを楽しめます。
白髪ネギにして後からトッピングしても上品な仕上がりになります。
青ネギは細い小口切りが一般的ですが、火を通すのは最小限にするか、後で添えることで風味が生きてきます。
ネギは切り方ひとつで全く別物のように風味が違ってくるので、切り方に合った加熱をすることで美味しさを最大限に引き出すことが出来ます。
味噌汁の定番具材として、色々な切り方でネギの美味しさを楽しんでみましょう。