卵かけご飯に実は危険性があるのは本当?生卵を食べるのは日本だけ?
卵かけご飯、私も小さい頃から大好きです。何もない時に卵さえあれば食べられますし、ちょっと高級な卵が手に入った時は、まず卵かけご飯を楽しんでいます。
卵かけご飯用のお醤油も販売されているほど、日本人にとって卵かけご飯はソウルフードのようなものですが、卵を生食するのは日本の他にはごくごく一部の国だけのようです。
卵を生で食べることによって、食中毒を起こす危険性があるといわれています。
卵はもともとサルモネラ菌にさらされるリスクが大きい食品なのです。
日本で生卵が食べられるのは、徹底的な衛生管理がなされているからです。
本文では、生の卵に潜む危険性とその原因、日本での対策について解説していきたいと思います。
安心して卵かけご飯を楽しむために、ぜひ最後までお付き合いください。
Contents
生卵を食べることの危険性
サルモネラ菌が付着しやすい
生卵を食べることで発生する食中毒の多くが、サルモネラ菌によるものです。
サルモネラ菌は鶏の腸管内に存在しています。鶏は総排出口、つまり糞尿と同じところを通って産卵するため、卵の殻に糞便が付着することが多いのです。
卵を割ることで、付着した菌が入り込むことは容易に想像できますよね。
稀に鶏自体がサルモネラ菌に感染していることがあり、その場合は卵自体にサルモネラ菌が入り込んでいる可能性があります。
上記のことから、生卵には常に危険性がつきまとうといっても過言ではありません。
サルモネラ菌食中毒の症状
サルモネラ菌による食中毒の症状は、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などですが、重症になると脱水症状を起こし、幼児や高齢者などは命にかかわることもあります。
サルモネラ菌は加熱によって死滅しますので、しっかりと卵に火を通すことで防げますが、生卵にはリスクが伴います。
小さなお子様や高齢者の方、妊婦さんや体調のすぐれない方は、卵の生食は避けた方がいいといわれているくらいです。
海外では卵の生食を法律で禁止している国もあり、高級な卵には「サルモネラチェック済」と表示がされているほど、生の卵についてはデリケートな扱いが必要となっています。
次の項では、日本でなぜ生卵が食べられるのかを解説していきます。
生卵を食べるのは日本だけ?
日本で販売されている卵
日本で販売されている卵を見ると、鶏の糞などが付着しているものはまずありません。つるんとしたきれいな卵ばかりです。
実は日本で売られている卵は、生食を前提とされた生産・流通システムになっています。
飼育ケージをこまめに清掃することで衛生状態を保ち、サルモネラ菌に感染するリスクを避けるために餌にも気を遣っています。
産卵後の卵は、卵殻(卵の殻)を徹底的に洗浄・殺菌するよう食品衛生法で定められています。
サルモネラ菌のリスクを可能な限り排除した状態で販売されているため、日本では卵が生で食べられるようになっています。そこまでしないと、生卵は常に危険性と隣り合わせなのです。
海外の卵販売事情
日本ほど徹底した衛生管理が行われている国は殆どなく、海外旅行の際に店頭で卵を見て、羽毛や糞便がふつうに付着して驚いた、という話も聞きます。
日本でこれだけ卵の衛生状態が守られるのは、「生で食べる」目的があるからに他なりません。
サルモネラ菌が加熱で殺菌できるのであれば、加熱用として販売するには問題ありません。
「生で食べるためにそこまでするかどうか」ということですね。日本人が卵かけご飯を好むことと繋がっていますね。
安全に卵かけご飯を楽しむ方法
信頼できるお店で購入
卵がどういう状態で生産されるのかを知ってしまうと、ちょっと生卵を食べるのを躊躇してしまうかも知れません。
日本においてはあまり心配する必要はありません。卵の殻はしっかり洗浄・殺菌されていますし、賞味期限も明記されています。
信頼できるお店で購入することがまずは大切です。
賞味期限内に食べる
卵に記載されている賞味期限は「安心して生食できる」期限で、基本的にパック後2週間です。消費期限と混同しそうですが、卵はそもそも生食前提で期限が定められているので、賞味期限が過ぎたら加熱して食べることを想定されています。
賞味期限内に生食することで、安全に卵かけご飯を楽しむことが出来ます。
期限内であっても殻にヒビが入っていたり、持ち帰った後に割れてしまったりした場合は生食を避けて、加熱して食べましょう。
卵かけご飯は危険性があるの?【まとめ】
外国人が卵かけご飯を見て驚く、という話はよく聞きますが、それを裏付けるだけの衛生管理が日本ではなされています。
その目的が「卵を生食するため」ということから、卵かけご飯がいかに日本人に愛されているかがわかります。
鶏の産卵にはどうしてもサルモネラ菌の危険性がつきまといます。それでも必要以上に怖がることはありません。
日本国内で、信頼できるお店で買った卵を賞味期限内に食べることで、危険性はかなり少なくなります。もちろん体調との相談も大切ですね。
卵について正しく知ることによって、卵かけご飯を楽しみたいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。