わさびはなぜ辛いのか?塩分や唐辛子の辛さとの違いも解説します!
わさびは、鼻にツーンと抜ける、独特な辛さがありますよね。
でも、塩辛いのと、唐辛子辛いのとはまた違う辛さがあります。
ここでは、わさびはなぜ辛いのか?
塩分との違いや、唐辛子との違いも解説していきたいと思います。
わさびはなぜ辛い?
実は、わさびは「すりおろす」と辛くなるのです。
すりおろすことで、わさびの細胞組織が壊れて、その結果、辛味が生まれているのです。
特に細かくすりおろすほど辛味がまし、すりおろし方によっても、風味が変わってきます。
この、わさびの辛味成分は、「アリルイソチオシアネート」といいます。
そして、わさびの中には「シニグリン」と「ミロシナーゼ」という成分が存在しています。
この2つの成分が、すりおろすことによって細胞が壊され、反応を起こし、辛味の成分である「アリルイソチオシアネート」という成分を生成するのです。
カタカナばかりでなんだかチンプンカンプンですが、簡単にいうと、すりおろすから辛くなる!ということですね。
また、わさびをそのまま一口かじるだけでは辛味は感じないのですが、咀嚼していくうちに口の中で細かくなるので、徐々に辛味を感じることになります。
最初は辛くなかったのに、どんどん辛い!となるのは、細胞が壊されていってるからなのですね。
わさびは自分自身を守るために辛くなった
では、わさびはなぜ辛いといけなかったのか?それは、わさび自身が生き残るためだと言われています。
どんな生物も、生き残るために色々な工夫がされているのですが、わさびの場合は、「辛味」だったのです。
他の植物が同じ場所に生育しないように、根の部分から辛味成分を出すようになったらしいですよ。
でも、この成分が自分にも影響してしまうために、わさび自身も大きくなることができないんだそうです。
わさび、なんとも不思議な生物ですね。
わさびの辛さと塩分との違い
わさびの辛さと、塩分のしょっぱい辛さも違いますよね。
塩が辛い?と疑問もありますが、日本語の表現では「塩辛い」と言いますよね。
でも本当は、塩は「過度に刺激がある」という意味で「からい」と使っているようです。
これは、日本語の表現がピリピリするのも痺れる感じも「辛い」とまとめている理由かもしれません。
強い炭酸も「からい」と言ったりもしますよね。
それでも、「わさびが辛い」「塩が辛い」と言って辛さの意味が伝わるのはすごいですね。
そんな塩ですが、実は本わさびにはそのまますりおろすので塩分は入っていないのですが、チューブのわさびには塩分が入っているのです。
減塩しようとして、減塩醤油にチューブのわさびを使っていたとしても、実は減塩できていないことがあるのです。
チューブのわさびはどうしても、品質を保つ上で塩分が入る必要があるみたいですね。
でも、塩分の塩辛さはあまり感じませんよね。
よく、蕎麦を食べるときに、塩とわさびで食べる人がいるように、わさびと塩は相性がいいのかもしれませんね。
わさびの辛さと唐辛子との違い
わさびも唐辛子も「辛い」ものなのですが、辛さの種類が違います。
わさびは、身体の内側からツーンとするような辛さで揮発性がありますが、唐辛子は頭のてっぺんから「カーッ」とくるような辛さがあります。
また、わさびの辛さは鼻にツーンとくる一瞬なのですが、唐辛子はしばらく辛味が残ります。
食べ終わった後も汗もダラダラ出てきますし、翌日もお腹にくることありますよね。
唐辛子は発汗作用もあるので、そこもわさびの辛さとの違いですね。
唐辛子の辛さは、「カプサイシン」というものになります。
これは、揮発性がないので、鼻から抜けることはありません。
辛さの感じ方も、植物によって違いますね。
わさびはなぜ辛い?【まとめ】
今回は、わさびはなぜ辛いのか?ということと、他の辛味とどう違うのかを解説してきました。
唐辛子辛いのも、塩辛いのも、他にもカレーなどのスパイス辛いのもありますが、わさびの辛さは日本独特な感じもしますね。
辛いけど、このツーンが中々やめられないんですよね。