大豆には豊富な栄養素が含まれています。古来より私たち日本人には豆腐や味噌・醬油など大豆を食べる文化が根づいています。
私も豆腐や厚揚げ・がんもどきなどはよく食べています。
そんな大豆ですが、意外なことに自給率はなんと5%ほどしかないのです。驚きですよね。
この記事では大豆の日本における生産量や国内産地、輸入国について、ご紹介いたします。どうぞ、最後までお付き合いください。
日本における大豆の生産量はどのくらい?
日本における大豆の生産量は令和2年(2020年)の農林水産省の「作物統計」データによりますと、21万5千tとなっています。
では、都道府県別のベスト10をご紹介しましょう。
2位 宮城県 18,808t
3位 福岡県 10,264t
4位 佐賀県 10,096t
5位 秋田県 8,638t
6位 滋賀県 8,071t
7位 新潟県 5,893t
8位 青森県 5,886t
9位 岩手県 5,657t
10位 山形県 5,551t
となりました。
国内産地として、知られている北海道、東北地方、福岡県が上位になっています。1位の北海道は全体の約4割を占めています。
なぜ、大豆の自給率は低いの?
日本では、昔から大豆を栽培していましたが、なぜ、自給率が低いことになったのでしょうか。
歴史的に見てみると、日本では明治20年後半には大豆の輸入をはじめました。
その頃は、畑の肥料になる油粕にするため中国や朝鮮から輸入していました。
肥料用として、輸入していた大豆ですが、しだいに食用としても輸入されるようになりました。そして、昭和13年には大豆の自給率が約32%にまで落ち込みました。
昭和36年に大豆の輸入自由化がはじまり、輸入関税が順次撤廃されるようになりました。昭和44年からはじまった米の生産調整により、大豆が転作作物に位置付けられたため、一旦は増加に転じましたが、徐々に減少傾向になり、近年は横ばいとなっています。
また、大豆は気象災害などによって生産量が減少しやすく、収入が安定できないことや、大豆の生産は採算的に厳しいこともあります。そのため、作付面積が増加しないのも要因のひとつとなっています。
なお、豆腐や味噌などの食用大豆に限って言えば、自給率はおおよそ25%になります。
大豆はどこの国から輸入しているの?
日本の大豆の自給率は5%ほどです。裏を返せば、輸入率は95%ほどであると言えます。
では、どの国から輸入をしているのでしょうか。一番多く輸入している国はアメリカで以下、ブラジル・カナダ・中国・オーストラリアとなっています。
アメリカとブラジルの2か国で約9割を占めています。ただ、ブラジル産の大豆は搾油用がほとんどなので、食用大豆の大半がアメリカから輸入されているということになります。
大豆は欧米諸国では食べる習慣もないので、栽培もされておりませんでした。
アメリカでは、大豆に含まれるタンパク質と油分に注目して、主に搾油用・飼料用として栽培をはじめました。
アメリカは大規模農業ですので、価格的な優位性もあり、1940年代には主要な輸出産物として、位置付けられるようになりました。
大豆の生産量!日本【まとめ】
大豆の生産量や輸入についてご紹介しましたが、いかがでしたか。最後にまとめてみたいと思います。
1)日本の生産量は令和2年では、21.5万tである。
2)大豆の国内産地は、北海道、東北地方、福岡県であり、北海道は全体の約4割の生産量である。
3)大豆の輸入は明治時代後半から行われるようになった。昭和36年からの輸入自由化により、自給率は減少傾向になった。
4)大豆の自給率は約5%だが、食用大豆に限って言えば約25%である。
5)大豆の主な輸入国はアメリカとブラジルで、この2国で全体の約9割を輸入している。
最近は豆腐や納豆において、国産表示の商品の売上が増加傾向にあります。豆腐などに使われる国産大豆の需要が高まると農林水産省はみています。
大豆製品の消費量が増えると自給率が上がるので、日々の生活において、大豆製品の消費を意識したいですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。