モロヘイヤは妊娠中でも食べられるの?妊婦さんへのおすすめレシピ
「妊娠中は、ビタミンAを摂り過ぎてはいけない」というのは、ご自身やご家族で妊娠の経験がある方には、よく知られた事実です。
ビタミンAの摂り過ぎで、胎児に形態異常が起きる可能性があるからです。
ところで、栄養素に詳しい方は、モロヘイヤにも豊富に含まれるβ-カロテンが、体内でビタミンAに変換されることをご存じでしょう。
そこで、「妊娠中はモロヘイヤを食べない方がいいの?」という疑問が湧いてくるのは当然です。結論からいって、モロヘイヤは妊娠中でも食べられます!
この記事では、なぜモロヘイヤは食べてもいいのか、についての理由をご説明したあと、妊娠中の方におすすめのモロヘイヤレシピをご紹介していきたいと思います!
Contents
妊娠中は、ビタミンAの摂り過ぎはダメ
冒頭でもお話したとおり、妊娠中にビタミンAを摂り過ぎると、胎児に形態異常が起きる可能性があり、特に妊娠してから3カ月前後はそのリスクが高いようです。
「日本人の食事摂取基準」によれば、成人女性は、1日あたり、およそ650~700㎍のビタミンAを摂ることが望ましいとされていますので、参考にしてください。
妊娠中の方が避けるべき食品としては、身近なもので、レバー(鶏・豚・牛)やウナギなどがあります。
100gあたりのビタミンA含有量は、最も多いもので鶏レバー(生)の14,000㎍となり、ウナギ(蒲焼き)でも1,500㎍となっています。
かなり高い数字ですね……。
妊婦さんがモロヘイヤを食べても大丈夫な理由
実は、一般的にビタミンAと総称されるものには2種類あるのです。
一つが、β-カロテンで、こちらは体内で変換されることで、はじめてビタミンAとしての働きをもちます。
もう一つが「レチノール」で、こちらは変換されなくても、もともとビタミンAとして働くものです。妊娠中に避けたいビタミンAとは、このレチノールのことなのです。
レチノールは、もともとビタミンAとして働くので、食べた分がそのままビタミンAの摂取量となります。
一方で、β-カロテンは、“必要に応じて”、ビタミンAに変換されます。
ですので、ビタミンAが充足していて、これ以上ビタミンAが必要ない場合には、変換されることなく、そのまま体外に排出されます。
β-カロテンを中心に摂れば、過剰摂取は起こらないという訳です。
妊婦さんへのおすすめレシピ
ビタミンAは、レチノールではなく、β-カロテンとして摂れば大丈夫ということをご紹介しました。
それではここで、栄養豊富なモロヘイヤのおすすめレシピをご紹介したいと思います。
モロヘイヤは100gあたりのレチノールは0㎍とされていますので、ご安心くださいね。
モロヘイヤと豚の酢醤油和え
・モロヘイヤ・・・2袋
・豚肉(バラ)・・・100g
◎ショウガ(すりおろし)・・・1/2かけ
◎醤油・・・・・・大さじ1~2
◎酢・・・・・・・大さじ1~2
(1)モロヘイヤは、葉と茎を分けてから、水で洗う
(2)沸かしたお湯で、モロヘイヤをさっと茹でたら、冷水に浸ける
*お湯は捨てないで、次に使います
(3)同じお湯で豚肉を茹で、冷水に浸ける
(4)モロヘイヤと豚肉をしぼって水気をとったら、◎の材料を加えて和える
豚肉には、妊娠中に必要な上質なタンパク質がたくさん含まれています。簡単レシピなので、ぜひお試しください。
モロヘイヤの梅おかか和え
・モロヘイヤ・・・1袋
・梅干し・・・・・大サイズ1、または小サイズ3
◎めんつゆ(3倍濃縮のもの)・・・小さじ2
◎かつお節・・・・1、2パック
(1)モロヘイヤは、葉と茎を分けてから、水で洗う
(2)沸かしたお湯で、モロヘイヤをさっと茹でたら、冷水に浸ける
(3)モロヘイヤをしぼって水気をとったら、2cm四方にきざむ
(4)梅干しは種をとって、包丁でたたく
(5)モロヘイヤと梅干しに、◎の材料を加えて和える
梅干しを入れることで、さっぱりとした味わいになります。
また、梅干しに含まれるクエン酸はモロヘイヤの鉄分の吸収を助けてくれます。
モロヘイヤには、カルシウム、食物繊維、葉酸、鉄分と、妊娠中の女性に不足しがちな栄養素が含まれています。おすすめのレシピですので、ぜひ食卓に取り入れてみてください。
モロヘイヤは妊娠中でも食べられるの?【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
「妊娠中は、ビタミンAを摂り過ぎてはいけない」といわれますが、モロヘイヤの食べ過ぎによって、ビタミンAの過剰摂取は起こらないことをご紹介してきました。
モロヘイヤに含まれるβ-カロテンは、ビタミンAが充足している場合には、ビタミンAに変換されず、そのまま体外へ排出されてしまいます。
そして、モロヘイヤのよさを活かした、妊婦さんへおすすめのレシピも紹介いたしました。
母子ともに健康にご出産を迎えるために、今回の記事を参考にしていただければ幸いです!